学校長
財務コンサルタント協会理事長 山岸 修
法人の実効税率の引き下げや、保険料率の改定などにより売れる保険がなくなったという声ばかりが聴こえてきます。しかし、それは「節税ありき」という法人保険についての間違った認識に縛りつけられているだけです。厳しい環境下にあっても、これまでの保険商品の損金性を活用した税対策、退職金対策といった切り口の販売から脱却し、保障という生命保険が持つ本来の機能を中心にした提案で業績を伸ばしている営業職員・代理店が今、増えています。
「売れなくなった」と感じた今こそ、法人へのセールス手法を進化させるタイミングです。従来型の商品依存の販売から脱却し、法人保険の原点でもある問題解決型セールス(コンサルセールス)に立ち返る時ではないでしょうか。
実際の貸借対照表をもとに、その会社の財務内容を読み解く手順から各決算書とのつながり、財務改善すべきポイントや生保提案のポイントを理解できれば、自分の思考で財務間の関係性、経営者の悩みの課題、保障提案の肝や継続可能な保険料の目安などを、怯えずに切り出せるようになります。
個人保険のライフプランをやってきた方は、法人だと売り方を変えなければならないという不安を持っています。周囲で法人保険を売っている人は節税ありきの販売をしている人ばかりだからそう思うのかもしれませんが、そうじゃない、売り方は同じなんです。社長さんの必要保障額を算出するための指標として、財務諸表の読み方を勉強するんです。
コンサルセールスは、赤字・黒字、会社の規模の関係なく、法人個人関係なくさまざまな生保提案が可能です。節税商品だけでなく保障性の商品も販売できます。
決算書を見ながら、社長と一緒に会社の未来を考える、ライフプランで個人のお客様と夢を語りながら-そんな販売をしてみませんか?